
歯の無くなった顎の骨に人工の歯根(金属のチタン製)を植える治療法です。
通常入れ歯を入れるところに、インプラントを土台にした固定性のブリッジ、クラウンが入りますので、食事がしやすくなる、見た目がきれいになる、健康な歯を削らない等、使い心地が数段良くなります。
現在、世界中で行われているチタン製人工歯根はきわめて高い成功率を誇っております。
虫歯を削ってつめる、歯を抜くなどの治療と異なり、顎骨の中にインプラントという金属製の人工歯根を埋め込むという、細かい配慮の必要な治療法です。正しい術式と消毒に注意を払わないと失敗する場合もあります。
また、骨の状態、対合する歯の状態などにより、インプラントの種類・本数、補綴物の設計も変わってきます。装着時は調子が良かったのに、数年経ってからインプラントに不具合が出てくる場合は、最初の治療計画の誤りによるインプラントへの過重負担の可能性があります。
インプラントの上にかぶせる補綴物の適合性も長期使用にかかわる重要な因子です。熟練された歯科技工士によって製作されているか、また、その適合性を的確に判断できる技量が歯科医師にあるかが重要です。
インプラント治療はどこの医療機関でも手軽にできる治療ではありません。十分な知識、技術そして経験を持っている先生に見てもらう必要があります。

チタンが骨と結合する事を発見して、歯科インプラントに応用したのはスウェーデン、イェーテボリ大学医学部のブローネマルク教授です。1959年より10年間基礎データを集め、さらに臨床実験を10年。1980年から一般歯科診療での応用が始まりました。そして、1983年に日本で初めて東京歯科大学に導入され、関根弘教授と小宮山弥太郎講師(現臨床教授)を中心として大学病院での臨床応用を経て、その後現在のように一般臨床医に普及していきました。
ブローネマルク・インプラント以前にも歯科用インプラント(セラミック、ブレード)は存在しましたが、どれも長期の使用に耐えるものではなく、強く薦められる治療法ではありませんでした。近代インプラントの歴史は本システムの登場から始まり、全世界に普及していきました。
現在ではブローネマルク・インプラントをまねて、数十種類のチタン製のインプラントが発売されています。ブローネマルク・インプラントと同様に推奨できるシステムも多数ありますが、すべての他社製インプラントが本システムと同様に安全であるとは言い切れません。よって、インプラント治療を希望する患者様は、事前に十分知識を得る必要があると思います。(Q&A参照)
ブローネマルク・インプラントは、20年以上の長期使用症例が多数ある、最も信頼性の高い治療法です。全世界で数百万人の使用者がおりますので、ご安心して治療をお受けになられます。
チタン製インプラントの口腔内への応用についての学問的エビデンスは全てブローネマルク教授により研究し尽くされています。始めは無歯顎への対応から始まりましたが、現在はほぼ全ての部位での使用が可能になっております。見た目も天然歯とまったく変わらないプロセラというセラミッククラウンもありますので、審美的にもご満足していただけると思います。